台湾×東村山・小平・東大和|文化・食・歴史を巡る旅
(更新)
ある一軒の家に案内してもらいました。
台湾・嘉義を拠点に取材を続ける中で、ある一軒の古い家に足を踏み入れたとき、不思議な感覚に包まれました。
昭和の日本を思わせる室内、まず目に入る全ての日常品が、日本の和家具を思わせます。その近くには、古い金庫。そして、金属製の扇風機。どれも、日本の昭和時代に使われていたものとよく似た形をしています。

扇風機

小物入れ

金庫
一方で、空間には台湾らしさもあります。八角形の窓、幾何学模様の床タイル、天井から吊るされた赤い提灯。日本だけでも、台湾だけでもない。いくつもの文化が重なっている空間でした。
「残っている」という事実
これらの道具が、今も使われているのかどうかは分かりません。ただひとつ確かなのは、ここに暮らしがあり、その中にこれらがそのまま残っているということ。整備された展示ではなく、生活の延長線上にある風景です。
日本統治時代の影響を受けた台湾南部では、こうした風景に出会うことがあります。過去のものが消えていくのではなく、新しいものと並びながら残っていく。それは、時間が切り替わるのではなく、積み重なっていくような感覚です。
東村山や小平でも、古い家や道具は確かに存在します。しかし、それらは更新や建て替えの中で、少しずつ姿を消していくことが多いのが現実です。一方で台湾で、昭和時代の日本を感じれるのは不思議な気持ちになります。
有名な観光地ではなく、こうした日常の中にこそ、その土地の本当の姿があります。今回出会ったのは、「過去の再現」ではなく、今も続いている生活の一部としての風景でした。
台湾で出会ったこの家には、特別な説明は必要ありませんでした。ただそこに、古い家具や道具が残っているという事実だけで、十分に印象に残ります。それらが使われているのか、使われていないのかは分かりません。けれど、人が暮らし、その中にそれらがあるという状態こそが、この場所の魅力なのだと思います。時間は過去へ戻るものではなく、今の上に重なっていくもの。そんなことを感じさせる空間でした。
※撮影は家主の許可済みです
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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