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台湾鉄道史を変えた49人死亡事故、その原因と改革を読み解く
2021年4月2日、台湾東部・花蓮県の清水トンネル付近で発生した太魯閣(タロコ)号脱線事故。
49人が死亡、309人が負傷したこの事故は、台湾鉄道史上でも最悪級の惨事として記録されています。なぜこの事故は起きたのか。そして台湾社会は、この悲劇をどう受け止め、何を変えようとしてきたのか。今回、台湾鉄路公司が作成した安全教育・事故分析資料をもとに、太魯閣号事故の全容と、その後の安全改革を読み解きます。

台湾鉄道車輌内
事故が発生したのは、2021年4月2日午前9時28分。清明節連休初日、多くの帰省客や観光客を乗せた太魯閣号408次列車が、花蓮県の清水トンネル北口付近で線路上の障害物と衝突し脱線しました。台湾鉄路公司の資料によれば、
という甚大な被害を出し、台湾鉄道史に残る重大事故となりました。
事故の直接原因として知られているのは、工事現場の作業車両が線路上に滑落したことです。しかし台湾鉄路公司の資料では、単なる現場ミスとしてではなく、複合的な構造問題として整理しています。主な要因として示されていたのは、
など。
事故後の資料で特に大きく扱われていたのが、遺族による継続的な提言活動です。台湾鉄路公司の年表では、
などが記録されています。注目すべきは、台湾社会が遺族を被害者としてではなく、制度改革を進める当事者
として位置付けている点です。
台湾鉄路公司の資料では、安全改革の過程で日本との交流も紹介されていました。実施されたとされるのは、
など。台湾は国内だけでなく、過去に重大事故を経験した日本の事例からも学びながら、安全文化の再構築を進めていることがうかがえます。
台湾鉄路公司は現在、桃園市・富岡車両基地内に新設予定の鉄道訓練学院内で、太魯閣号事故車両を保存した「安全教育館」の整備を進めています。この施設では
などを通じて、事故の教訓を次世代職員へ継承していく計画です。
台湾鉄路公司の資料全体を通して感じたのは、この事故を悲劇の記録として残すのではなく、未来の安全を築く起点として制度化しようとする意思でした。鉄道は、毎日を支える生活のインフラです。しかしその当たり前は、過去の事故と、そこからの改善の積み重ねによって成り立っています。
西武線、JR中央線、武蔵野線、多摩モノレールなど、公共交通とともに暮らす北多摩の私たちにとっても、決して遠い国の話ではありません。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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