台湾×東村山・小平・東大和|文化・食・歴史を巡る旅
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日本統治時代に建立された日本人寺院
西門町にある台北天后宮は、1746年創建の歴史ある寺廟です。創建当初は「新興宮」と称され、戦後に現在の名称へ改められました。境内の案内板によれば、1910年、日本人が当地に弘法寺を創建した際、弘法大師像を安置した
と記されています。現在祀られている弘法大師像は、日本統治時代に建立された日本人寺院のものでした。

弘法大師

媽祖を祀る天后宮
台北天后宮の説明碑にも、「媽祖と弘法大師をともに祀る台湾唯一の寺廟」と記されていました。媽祖は台湾各地で信仰される海の守護神、弘法大師は日本仏教を代表する高僧です。本来異なる宗教文化圏に属する信仰対象が同一空間に祀られていることは、台湾文化の多様性と包摂性を象徴する事例といえます。
戦後、台湾に存在した多くの日本人寺院・神社は撤去、改築、用途変更されました。その中で弘法大師像が廃されることなく、現地寺廟に受け継がれたことは驚きでした。
信仰対象として受容され、現在まで祀られ続けているという点に大きな意味があります。歴史遺産として残された日本統治時代建築は台湾各地に存在しますが、宗教的実践を伴って継承されている例は限られます。
こうした光景は、遠い台湾だけの話ではありません。北多摩(東村山・小平・東大和)にも、道ばたの庚申塔や地域の鎮守、古くから受け継がれてきた祭礼など、時代が変わっても地域に根づき続ける信仰の風景があります。
台湾で出会った弘法大師の姿は、そうした身近な地域文化の価値をあらためて見つめ直すきっかけにもなりました。この特集を起点に、今後は北多摩に残る神社仏閣や地域信仰についても、その歴史や背景を掘り下げながら取材していきたいと思います。
台湾に約10年間在住し、現地で生活・仕事を経験。
現在はまいぷれ東村山・小平・東大和 編集部として、北多摩と台湾をつなぐ視点から、歴史・文化・地域の魅力を取材・発信している。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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