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台湾の工芸の街に日本の31ブランド――大溪で38の工房・店舗を結ぶ国際交流

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部

北海道・東川町や愛媛県・砥部町も参加。工芸品を展示するだけでなく、職人の仕事場と街歩きを観光資源に変える取り組み


台湾の今を、日本へ。

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部でございます。当事業部では、台湾の企業・商品・文化を日本へご紹介するとともに、地域や企業の皆さまをつなぐ相談窓口として活動しております。

連載「台湾の今」では、現地で起きている新しい産業動向や地域振興の試みを取り上げ、その背景にある仕組みや、日本の地域・事業者にもつながる視点とともにご紹介してまいります。

今回は、台湾北部・桃園市の大溪(ダーシー)で開催される「2026大溪工藝週」をご紹介します。

2026年10月31日から11月8日まで開催される今回の工芸週間では、日本の工芸・生活用品ブランド31件の展示販売や、台湾の工芸ブランド30件によるマーケットが予定されています。


さらに、地域の職人や店舗、工房など38拠点が連携し、工房見学や街歩きのルートも設けられます。

注目したいのは、工芸品を一か所に集めて販売するだけでなく、職人が日々ものづくりを行う場所そのものを、街の魅力として紹介していることです。



台湾・大溪は木工文化が息づく街


桃園市の大溪は、木工や家具づくりの歴史を持つ地域として知られています。

大溪老街には、歴史を感じさせる建物や商店が並び、地域の木工文化に触れられる場所もあります。

この地域の工芸文化を伝える拠点の一つが、桃園市立大溪木藝生態博物館です。

同館は、木工技術や地域の歴史を紹介するだけでなく、街に残る文化資源や職人の活動にも目を向けています。

今回の工芸週間も、博物館の建物の中だけで完結する催しではありません。

地域の工房や店舗と連携し、来訪者が街を歩きながら、ものづくりの現場に触れられる構成となっています。



日本から31ブランド、台湾から30ブランドが参加


今回の工芸週間では、日本から31件の家具工房・生活工芸ブランドが参加し、展示販売を行う予定です。

日本側では、北海道東川町や愛媛県砥部町などの地域が参加することが報じられています。

東川町は家具や木工に関わる地域として、砥部町は砥部焼の産地として知られています。

同じ「工芸」という分野でも、木工、家具、陶磁器など、素材や技術、地域の歴史はさまざまです。

こうした異なる地域の工芸品が台湾の大溪に集まることで、来場者がそれぞれの産地の特色に触れる機会となります。

台湾側からも30件の工芸ブランドが参加するマーケットが予定されています。

日本の製品を台湾に紹介するだけでなく、台湾の工芸事業者と同じ場に参加する点も、今回の取り組みの特徴です。




38の工房・店舗が街全体で連携


今回、特に注目したいのが、地域の38拠点との連携です。

工芸週間では、地域の職人や店舗、工房などが参加し、来訪者を受け入れる取り組みが予定されています。

さらに、3つの工房見学ルートと、3つの地域散策ルートが用意されます。

一般的な展示会では、来場者が会場を訪れ、並べられた商品を見る形が中心です。

しかし、工房を訪問する機会があれば、完成品だけでなく、道具や材料、製作環境など、ものづくりの背景にも触れられます。

街歩きと組み合わせることで、工芸に関心を持って訪れた人が、周辺の商店や歴史的な街並みにも目を向けるきっかけになります。


商品を見ることから、商品が生まれる場所を知ることへ。

今回の工芸週間は、そんな体験の広がりを意識した企画として捉えられます。



工芸品だけでは伝わらない「産地の価値」


工芸品には、素材、技術、デザインだけでなく、その土地の歴史や生活文化が関わっています。

例えば、木製家具一つをとっても、使われる木材、加工方法、仕上げ、使い手の暮らしに対する考え方など、作り手によって特徴が異なります。

完成した商品だけを見ていては、その違いが十分に伝わらない場合もあります。

一方、工房で製作の様子を見たり、職人から話を聞いたりすることで、商品に対する理解が深まることがあります。

こうした体験は、商品を購入するかどうかという判断だけでなく、産地そのものへの関心にもつながり得ます。

今回の大溪工藝週では、展示販売と工房見学、地域散策を組み合わせることで、工芸を地域文化として伝えようとしています。

日台の地域同士が交流する意味

今回の参加地域として挙げられている北海道東川町や愛媛県砥部町には、それぞれ地域に根付いたものづくりの文化があります。

一方、台湾の大溪にも木工を中心とする地域産業の歴史があります。

異なる国の工芸産地が交流することで、技術や製品の紹介だけでなく、産地の魅力をどのように伝えるかという共通の課題について考える機会にもなります。

工芸品を地域外に販売すること。

職人の仕事を次の世代へ伝えること。

地域を訪れる人に、ものづくりの背景を知ってもらうこと。

これらは、日本と台湾の双方の地域事業者に関わるテーマです。

ただし、今回の交流が具体的にどのような共同開発や継続的な事業提携につながるかについては、今後の動きを確認する必要があります。



東村山・小平・東大和の地域づくりにも参考になること


今回の大溪の取り組みは、日本の地域の工房や個人商店、文化施設にとっても参考になります。

例えば、地域の工房や店舗が一定期間だけ製作現場を公開し、来訪者に仕事の内容を紹介する企画が考えられます。

そこに、周辺のカフェや商店、歴史的な場所を結ぶ散策ルートを組み合わせれば、一つの工房への訪問を、街全体を知る体験へと広げることができます。

また、ものづくりを紹介する際には、完成品の写真や価格だけでなく、作り手がなぜその仕事を始めたのか、どのような工程を大切にしているのかを伝えることも重要です。

東村山市・小平市・東大和市でも、地域の職人や個人事業者を紹介する取材を通じて、そうした背景を伝えることができます。

もちろん、工房の公開には、安全管理や職人の作業時間への配慮が必要です。

大規模な催しをそのまま再現するのではなく、少数の店舗や工房による見学企画から検討することもできるでしょう。



まとめ――ものづくりの現場が、街を訪れる理由になる


2026大溪工藝週では、日本の31ブランド、台湾の工芸ブランド30件が参加する企画に加え、地域の38拠点と連携した工房見学や街歩きが予定されています。

今回の取り組みが示しているのは、工芸品の魅力を伝える方法は、展示や販売だけではないということです。

職人が働く場所を訪れ、製作の背景を知り、周辺の街を歩く。

その一連の体験が、地域のものづくりをより深く理解するきっかけになります。

日本と台湾の工芸産地が交流する今回の取り組みは、地域の文化と商業をどのように結びつけるかを考えるうえでも、興味深い事例です。

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部では、今後も台湾と日本の地域を結ぶ文化・産業交流の動きをご紹介してまいります。



開催情報


2026大溪工藝週

開催期間:2026年10月31日(土)~11月8日(日)

開催地域:台湾・桃園市大溪区

主な企画:日台工芸ブランドの展示販売、工芸マーケット、工房見学、地域散策

主催・関連機関:桃園市立大溪木藝生態博物館

※各企画の実施日、参加条件、予約の要否などは主催者の最新案内をご確認ください。

参考資料

中央通信社(CNA)2026年10月27日報道

https://www.cna.com.tw/news/aloc/202610270207.aspx

桃園市立大溪木藝生態博物館

https://woodcraftdaxi.tycg.gov.tw/

※本記事は2026年10月27日の報道内容をもとに構成しています。参加数などの詳細は、公開前に主催者の最新案内との照合が必要です。


基本情報

名称まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部
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住所187-0023 小平市上水新町1-17-18
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