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台湾・台南の地方創生|文旦・牡蠣殻など地域資源をデザインで新たな価値へ

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部

大臺南會展中心「台湾・台南の地方創生|文旦・牡蠣殻など地域資源をデザインで新たな価値へ」

大臺南會展中心

台湾の今を、日本へ。

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部でございます。当事業部では、台湾の企業・商品・文化を日本へご紹介するとともに、地域や企業の皆さまをつなぐ相談窓口として活動しております。

連載「台湾の今」では、現地で起きている新しい動きを取り上げ、その背景にある仕組みや、日本の地域・事業者にもつながる視点とともにご紹介してまいります。

「地域にすでにあるものを、別の産業の人に渡したら、新しい地域ブランドになる?」

地域の名産品や特産物を活かそうとする際、私たちはどうしても「農産物は食品として消費する」「工芸品は工芸品の販路で売る」といったように、既存の産業の枠組みの中だけで解決策を探しがちではないでしょうか。

2026年10月7日、台湾南部の台南市・大臺南會展中心(ICC TAINAN)にて開催された「2026臺南國際時尚產業展」では、そうした固定観念にとらわれない柔軟なアプローチが示されました。台南の農産物、廃棄物、スポーツ、百年の歴史を誇る廟宇(寺院)文化など、地域にある多面的な資源をデザインや異業種の視点で再解釈し、新しい商品や素材、表現へと変換する試みです。地方創生や地域ブランド開発に通じる、台南の取り組みを紐解きます。


4つのテーマで表現された13着のスタイリング

今回の展示会では、初の試みとして本格的な舞台ファッションショーが導入されました。

ランウェイでは、単に流行の衣服を並べるのではなく、台南という土地を形づくる4つの要素がデザインのテーマとして設定されました。

  • 野球
    地域の熱気や歴史を象徴するスポーツ文化
  • 農産
    豊かな大地の恵みと一次産業の営み
  • 宗教・廟宇
    人々の暮らしに根づく信仰と伝統文化
  • 台南の新旧
    古都としての重みと現代の生活感覚の交差

これら4つのテーマをもとに、デザイナーたちの視点を通じて13着の服装やスタイリングが制作され、一部には回収素材も取り入れられました。地域の名物をそのまま衣服にするのではなく、土地に息づく文化や背景をテーマとして受け止め、ファッションという表現へ落とし込んでいる点が特徴です。


別の産業へ手渡すことで生まれる新たな地域資源の価値

さらに展示会では、地域資源を別の産業へと越境させた具体的な事例も数多く紹介されています。

既存の枠組みにとどまらない転換の例として、以下のような取り組みが挙げられます。

  • 牡蠣殻の活用
    水産副産物である牡蠣殻を原料としたケア製品への展開
  • 台風で落下した文旦
    青果として出荷が難しくなった果実を活用した、柚子風味の調味粉の開発
  • 関廟パイナップルの根・茎・葉
    収穫後に残る農業残渣を加工した、猫砂や繊維材料への応用
  • 地域インフラやスポーツの廃材
    役目を終えた廃電柱を用いた花器、破損した野球バットを再生した椅子
  • 産業資材の再利用
    強度の高い工業用セメント袋を活用したファッションバッグ

これらは、名産品を単にそのままの用途で売り切るのではなく、「異業種の技術やデザインの視点を掛け合わせることで、別の高付加価値なプロダクトへ変換する」という実践です。農業、水産業、工業、生活文化のあいだに橋を架けることで、これまで廃棄や未利用とされていた素材が、新たな産業資源として息を吹き返しています。


国際交流と異なる視点の交差

本展示会では、台南の地域産業を発信するだけでなく、海を越えた交流も組み込まれました。

会場には日本の特色ブランドが出展したほか、日本や韓国から招かれたゲストも参加し、デザインや地域産業をめぐる対話が行われました。自地域の素材や文化を閉じた範囲にとどめず、海外のクリエイターや事業者の目に触れることで、新たな評価や将来的な協業につながる可能性もあります。


日本の地域づくりや事業者へのヒント

台南で進められているこれらの取り組みは、日本の地方創生や地域企業のブランディングにとっても、示唆に富んでいます。

日本各地においても、「規格外の農産物」「林業や製造業の残渣」「地域のお祭りや神事の道具」「地元スポーツの記憶」など、固有の資源が数多く存在します。それらを同じ業界の中だけで何とかしようとするのではなく、「地域の当たり前にある資源を、一度既存の枠から外し、まったく異なる業種やデザイナーに手渡してみる」という視点が有効です。

「農産物×素材開発」「地域産業の廃材×インテリア」「伝統行事×ライフスタイル製品」など、異なる産業の知見が交わることで、単なるお土産品を超えた持続的な地域ブランドが生まれる可能性が広がります。


まとめ

農産物も、産業廃材も、地域の記憶も、デザインと異業種の視点を通すことで、思いがけない価値を持つ資源へと生まれ変わります。

既存の用途という境界線を外し、足元にある素材を柔軟に再解釈していく台南の取り組みからは、日本のものづくりや地域活性化においても、多くの実践的なヒントが得られるのではないでしょうか。


台湾ビジネス事業部より

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部では、「台湾の魅力が、ここに集まる。」をコンセプトに、台湾の社会・文化・産業の最新動向を丁寧にお届けしております。

台湾企業との商談支援や販路開拓、展示会でのアテンド、日中ビジネス通訳・繁体字翻訳など、言葉の置き換えにとどまらず、文化的背景や地域文脈をくみ取ったきめ細やかな対話支援を行っております。台湾との事業連携や商品開発、地域交流をご検討中の事業者さまは、構想段階からでもどうぞお気軽にご相談くださいませ。

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ご相談方法:当社Webサイトのお問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡くださいませ。


【主な確認資料】
・台南市政府|臺南元素10月7日躍上伸展台 展現永續時尚新魅力
・台南市政府|「2026臺南國際時尚產業展」10月7日登場
・大臺南會展中心(ICC TAINAN)|2026臺南國際時尚產業展
・TVBS新聞網|2026臺南國際時尚產業展 関連報道


基本情報

名称まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部
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