まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部
まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部でございます。本シリーズでは、CafeRes Japan 台湾館で出会った台湾企業を通じて、「台湾にはどのような企業があり、日本企業とのあいだにどのような可能性があるのか」をお伝えしてまいります。第2回となる本日は、一杯の飲み物を受け止める「器」に焦点を当て、環境配慮型の食品容器を手がける台湾企業・鍵發生技工業股份有限公司(CHIEN FUA BIO-TECH INDUSTRY CO., LTD.、以下「鍵發生技」)をご紹介いたします。
一杯の飲み物を支える「器」に目を向ける
前回の竹梅源(True Mei Yuan)の記事では、一杯のコーヒーを生み出す企業として、産地や栽培方法、企業としての姿勢に注目いたしました。今回の鍵發生技は、その一杯を受け止める「カップ」や「容器」をつくる企業でございます。
CafeRes Japan 2026 台湾館の会場では、試飲カップやポーションカップ、スリムカップ、U字型カップ、惣菜容器など、日常の飲食シーンで使われるさまざまな容器が展示されておりました。普段は意識されにくい「使い捨て容器」ですが、よく見てみますと、その素材や形状の一つひとつに、「環境負荷を少しでも抑えたい」という意図が込められていることが伝わってまいります。
本記事では、これらの容器の背景にある企業としての歩みと、植物由来素材への取り組みを通じて、「一杯の飲み物を支える器にも、環境配慮を考えた新しい選択肢がある」という視点を共有できればと考えております。
食品容器メーカーとしての土台と、植物由来素材への取り組み
鍵發生技は、1970年に創業した食品包装容器メーカーでございます。創業以来、飲料カップやフード容器、蓋など、食品向けプラスチック容器の製造に長年取り組んでまいりました。ドイツ製の自動化設備を導入し、食品用途として求められる衛生面や品質面に配慮しながら、安定した供給体制を整えてきた企業であることが、公式情報からうかがえます。
その一方で、2000年代以降、世界的に環境負荷の低減が課題となる中、鍵發生技は植物由来の素材であるPLA(ポリ乳酸)に着目し、2003年から米国NatureWorks社と協力してPLA製品の開発を進めてきたとされています。既存の食品容器メーカーとしての土台を持ちながら、植物由来素材を用いた製品開発にも継続的に取り組んでいる点が特徴であると感じております。
同社は、従来のプラスチック容器だけではなく、植物由来素材を用いた容器を選択肢として提示することで、「プラスチックをやめるか続けるか」という二者択一ではなく、「どのような素材・器を選び直すか」という視点を提案している企業であると言えるのではないでしょうか。
PLAカップという「環境配慮型カップ」のあり方
鍵發生技がCafeRes Japan 2026 台湾館で紹介していたのは、主にPLA(ポリ乳酸)を使用した食品包装シリーズでございます。PLAはトウモロコシなどの植物由来の資源からつくられるバイオマスプラスチックであり、同社のPLAカップは100%植物由来であるとされています。
既存の記事や公式情報によりますと、同社資料では、従来のプラスチックと比較してCO₂排出量を約85%削減できると説明されています。また、日本の「バイオマス100%」認証を取得しており、バイオマス度について第三者機関による評価を受けている点も特徴でございます。
もっとも、「PLAだから環境に良い」と単純に言い切ることはできません。PLAを含む環境配慮型素材には、廃棄条件や温度条件、用途の適合性など、検討すべき点が複数ございます。また、耐熱性や強度などの観点から、適した用途とそうでない用途があることも事実でございます。
その意味で、鍵發生技のPLAカップや食品容器は、「すべてを置き換えるべき正解」というよりも、環境負荷を考えながら容器を選び直す際に検討し得る、一つの現実的な選択肢として捉えるのが適切であると考えております。
日常のカップや容器から、「選び直す」という具体的な一歩
鍵發生技が手がけるPLA製品は、試飲カップ、ポーションカップ、スリムカップ、U字型カップ、惣菜容器など、日常の飲食の場で目にすることの多いアイテムで構成されております。カフェやコーヒーショップのテイクアウトカップ、食品メーカーの試飲用カップ、スーパーや量販店の惣菜コーナーの容器、イベント・展示会での使い捨てカップなど、具体的な利用シーンが思い浮かぶ製品が中心でございます。
日本の飲食店や食品事業者、小売・包装関連企業にとっても、環境配慮に取り組む一方で、すべての容器を一度に切り替えることは簡単ではありません。そのような中で、すべてを一度に変えるのではなく、用途や使用場面に応じて環境配慮型の容器を検討していくことも、一つの考え方ではないでしょうか。
鍵發生技のように、長年食品容器をつくり続けてきた企業が、植物由来素材を用いた容器を、日常的に使える形で提案していることは、そのような「少しずつ選び直していく」取り組みを具体化するうえで、参考になり得ると感じております。
台湾の環境配慮型包装メーカーを、日本企業の身近な選択肢として
鍵發生技は、台湾を拠点としながら、欧米や日本を含む海外市場にも製品を展開している食品容器メーカーでございます。すべての取引実績や提携関係が公開されているわけではなく、日本市場での具体的な導入事例についても、公開情報からは詳細を確認できない部分がございます。
しかしながら、食品容器メーカーとしての長い歴史と、植物由来素材への継続的な取り組み、バイオマス100%認証などの客観的な評価を踏まえますと、「環境配慮型の使い捨て容器を検討する際、台湾にはこのような企業が存在している」という事実そのものが、日本企業にとって重要な情報になり得るのではないかと感じております。
まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部としては、台湾企業を特定の素材や製品に誘導するためにご紹介するのではなく、「環境配慮型包装を含め、どのような選択肢があり得るのか」を一緒に考えるための情報として、台湾企業の取り組みをご紹介してまいりたいと考えております。
「台湾の魅力が、ここに集まる。」相談の入り口として
本シリーズを通じてお伝えしたいのは、台湾にはコーヒーや飲料そのものだけでなく、それを支える器や包装の領域においても、環境負荷や持続可能性を考え、具体的な形にしている企業が存在しているということでございます。竹梅源が「一杯のコーヒー」を生み出す企業の一例であるとすれば、鍵發生技は「その一杯を受け止める器」を通じて、環境配慮型の選択肢を提示している企業の一例と言えるかもしれません。
まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部は、「台湾の魅力が、ここに集まる。」というコンセプトのもと、台湾企業・台湾ブランド・台湾商品の魅力を、日本企業の皆さまへ丁寧にお届けしてまいります。台湾企業との商談や販路開拓、展示会・商談会への参加、通訳・翻訳を含むコミュニケーション支援など、台湾と日本をつなぐさまざまなご相談を承っております。
環境配慮型包装や台湾企業との連携にご関心をお持ちの際は、どうぞお気軽に当事業部までお問い合わせくださいませ。
台湾企業と日本企業が、それぞれの立場からより良い選択肢を考えながら、一つひとつの器や商品を通じて新しい価値を育てていく。その過程に寄り添い、橋渡しをしていくことが、当事業部の役割であると考えております。
| 名称 | まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部 |
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| フリガナ | マチノネゴウドウガイシャ タイワンビジネスジギョウブ |
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