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【小平市】担任変更の要求や長時間電話も例示 

(更新)

小平市が学校への「カスハラ」対応を明確化

公開資料をもとに生成AIにて作成

小平市が学校への「カスハラ」対応を明確化

 


「学校に意見や要望を伝えること」と「カスタマーハラスメント」は、どこで線が引かれるのでしょうか。小平市教育委員会は2026年9月29日、市立小・中学校におけるカスタマーハラスメント防止への対応を公表しました。

 

保護者や地域住民からの「社会通念上許容される範囲を超えた言動」には毅然と対応し、教職員を保護するとしています。一方で、市教育委員会は、学校と保護者・地域住民を、子どもの健やかな成長を支える「パートナー」と位置付けています。

 

今回示されたのは、保護者からの相談や意見そのものを遠ざけるためのものではありません。では、どのような行為が「社会通念上許容される範囲を超えた言動」とされるのでしょうか。

 

小平市が示した具体例


小平市が公表した内容では、学校への要求の内容だけでなく、その伝え方や繰り返し方など、さまざまなケースが例示されています。たとえば、学校の教育活動や運営の範囲を著しく超える要求として、

 

・児童・生徒の学校外での行動や、公園での遊び方などの監視を学校に求めること
・明らかに学校の責務とはいえない要求をすること

 

などが挙げられています。また、「対応が著しく困難な、または対応が不可能な要求」の例として、

 

・修学旅行費用の不合理な減免や免除を求めること
・クラス替えや担任の変更・退職を求めること

 

などが示されています。さらに、長時間の電話や繰り返しの要求、無断録音なども「継続的、執拗な言動」として、

・何度も電話して要求を繰り返す
・家庭訪問を何度も要求する
・同じような質問を繰り返し、文書での回答を強要する
・同様のメールなどを繰り返し送る
・勤務時間外や教職員の自宅で謝罪などを強要する

 

といった行為が例示されています。「拘束的な言動」では、長時間にわたって校内に居座ることや、頻繁に長時間の電話をかけて教職員を拘束することなどが挙げられています。また、教職員を無断で撮影・録画・録音することや、SNSなどに教職員のプライバシーに関する情報を投稿することも例として示されました。

 

「SNS上に悪評を投稿するぞ」「自宅に行くぞ」といった危害をほのめかす発言も例示されています。

 

「学校に意見を言ってはいけない」という話ではない

 

ここで注意したいのが、今回の対応は「保護者が学校へ相談したり、意見を伝えたりしてはいけない」というものではないことです。文部科学省が作成したガイドラインも、保護者や地域住民を教育上の重要なパートナーと位置付けたうえで、学校とのより良い関係を構築することを前提としています。

小平市も同様に、学校と保護者・地域住民は「児童・生徒一人一人の健やかな成長を支える共通の立場にあるパートナー」としています。

 

ポイントになるのは、要求の内容や手段などが「社会通念上許容される範囲」を超えているかどうかです。

そのため、今回示された具体例だけを切り取って、「学校への要望はできない」「学校への相談がカスハラになる」と捉えるのは適切ではありません。

 

保護者や地域住民にも4つのお願い

 

小平市教育委員会は、学校とのより良い関係をつくるため、保護者や地域住民にも協力を呼びかけています。

一つは、適切な表現や声量で話し、怒鳴るなどの行動を控えること。相談は原則として教職員の勤務時間内に行い、過度に長時間の相談を控えることも求めています。

 

市が示す教職員の正規の勤務時間は、原則として午前8時15分から午後4時45分までです。ただし、学校によって異なる場合があります。また、学校では対応できないこともあることへの理解や、先生や子どもを傷つけるSNS投稿を控えることも呼びかけています。

 

なぜ今、学校の「カスハラ」が示された?

 

今回の小平市の対応の背景には、全国的な制度の動きがあります。厚生労働省のカスタマーハラスメント防止に関する指針を踏まえ、文部科学省は「学校と保護者・地域住民等とのより良い関係構築のためのガイドライン」を作成しました。

 

2026年10月1日からは、学校設置者を含む事業主に、カスタマーハラスメントの防止措置が義務付けられます。小平市教育委員会はこの国のガイドラインに沿って、市立小・中学校で「社会通念上許容される範囲を超えた言動」には毅然と対応し、教職員を保護するとしています。

 

学校と家庭、双方が話せる関係をどうつくるか

 

学校に子どものことで相談したい。学校の対応に疑問を感じ、説明を求めたい。そうした場面は、どの家庭にも起こり得ます。一方で、教職員が長時間の電話や繰り返される要求などへの対応に追われれば、子どもたちと向き合ったり、授業の準備をしたりする時間にも影響します。

 

今回の小平市の対応は、単に「学校への苦情を制限する」という話ではなく、学校と家庭・地域がどのように話し合える関係をつくっていくのかという問題でもあります。「学校へ意見を伝えること」と「社会通念上許容される範囲を超えた言動」の違いはどこにあるのか。

 

子どもを支える学校と家庭の関係を考えるうえで、身近なテーマになりそうです。

 

主な確認資料

 

小平市教育委員会「市立小・中学校におけるカスタマーハラスメント防止に関する対応について」(2026年9月29日)

https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/130/130447.html

文部科学省「学校と保護者・地域住民等とのより良い関係構築のためのガイドライン」

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/hatarakikata/mext_00013.html

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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