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台湾・嘉義市の24ブランドが台北へ|自治体が支える販路開拓と商談の仕組み

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部

台湾の今を、日本へ。

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部でございます。当事業部では、台湾の企業・商品・文化を日本へご紹介するとともに、日中ビジネス通訳・翻訳や販路開拓を通じて、地域や企業の皆さまをつなぐ相談窓口として活動しております。

連載「台湾の今」では、現地で起きている新しい産業動向や地域振興の試みを取り上げ、その背景にある仕組みや、日本の地域・事業者にもつながる視点とともにご紹介してまいります。


嘉義市の24ブランドが台北・西門紅樓へ

2026年10月13日から18日にかけて、台北の文化発信拠点として知られる西門紅樓(八角樓中央展區)におきまして、「嘉速中-2026嘉義創意產業加速器展會」が開催されました。

主催・運営を担うのは、台湾南西部に位置する嘉義市政府文化局でございます。本取り組み「嘉義創意產業加速器(Chiayi Creative Boost Hub)」のもと、選抜された現地のクリエイティブ・地域ブランド24組が台北へ集結いたしました。

会場には、嘉義の伝統信仰や豊かな風土を取り入れた文創商品が多数展示されました。例えば「城事文創(STORICITY)」が手がける、嘉義城隍廟の虎爺信仰を現代風に表現したオリジナルIP「虎嚕吼嚕嚕(HOORU HORURU)」の日用文創商品など、地域固有の文化資本を現代のライフスタイルに落とし込んだ提案が注目を集めております。


展示販売だけでは終わらない「Demo Day」

多くの地域物産展や短期ポップアップと今回の施策を分ける大きな特徴は、一般向けの展示販売にとどまらず、企業間取引を見据えた「Demo Day(提案媒合會)」が組み込まれている点にございます。

地域ブランドの多くは、都市部でのテスト販売で一時的な好評を得ても、その後の継続的な販路確保や資金調達、企業間取引のノウハウに課題を抱えることが少なくありません。そこで本事業では、ブランド側が直接プレゼンテーションや個別商談を行える場を制度として設けました。

会場には、台新創業投資(Taishin VC)などの投資機関、台北市文化基金會やSTEP穩邁文創といった文創支援組織、さらには国立歴史博物館、松山文創園區、西門紅樓、Pop Up Asia(アジア手創展)、時藝多媒體など、第一線の文化施設・流通・展示関係者が招聘されました。


商品開発から商談までを支える嘉義市の仕組み

自治体が主導する今回の取り組みは、単なる場所の提供に終わらず、以下の3段階を意識して組み立てられております。

  • ブランドを育てる(育成・磨き上げ)
    現地のつくり手が持つ強みを引き出し、商品開発や市場向けの位置づけについて専門家が一対一の助言を行います。
  • 市場と出会う(接点創出)
    感度の高い来訪者が集まる台北・西門紅樓の特設会場を活用し、都市部の消費者や来訪者へ直接商品を届けます。
  • 取引機会をつくる(商談創出)
    投資家や商業施設、文化機関のバイヤーを招いたDemo Dayを通じて、対面での商談機会を提供いたします。

行政が「展示販売の場を用意するだけ」で完結させず、持続的なビジネスにつながる専門家や取引先候補と引き合わせる導線を公式に整えている点が、本施策の独自性と言えます。


国立歴史博物館との協議へ――成果と今後の課題

今回のDemo Dayを通じて、参加ブランドが国立歴史博物館などの重要文化機関との間で、文創商品の開発やライセンス(IP)許諾に関する具体的な協議段階に進んだことが公表されております。

※なお、今回の公表資料で確認されておりますのは協業に向けた商談や追加協議の開始であり、契約締結や継続販売が確定したものではございません。

商談の場を行政が拓いたあと、個々の事業者が自走して取引条件を詰め、安定した生産・供給体制を整えられるかが、今後の実質的な成果を左右する重要な課題となります。


地域ブランドを「売る場所」から「取引先」へつなぐ

これまで本連載「台湾の今」では、以下のような地域振興の事例をご紹介してまいりました。

  • 台湾OTOP(One Town One Product)20周年
    台湾全土における地域特産品の磨き上げとブランド育成の取り組み。
  • 台湾全土200ブランドの觀光圈市集日
    都市部での地域産品販売を起点に、地方観光への誘客を図る試み。
  • 嘉義市「木吉(Muki)」
    街歩きを通じて地域文化と個店の日常的な接点をつくる仕組み。

これらがいずれも魅力の発信や一般消費者との接点づくり(BtoC)に大きな強みを持っていたのに対し、今回の加速器事業は「具体的な取引先候補との結びつき(BtoB)」を企図している点に新たな発展形が見出せます。


日本の地域事業者にも参考になる視点

この台湾の事例は、私どもが拠点を置く東村山市・小平市・東大和市をはじめとする日本の地域事業者さまにとっても、大変参考になる示唆を含んでおります。

地域の魅力的な食品、工芸品、雑貨などを開発した際、都市部の百貨店や駅ナカなどの催事に出展する機会は多くございます。しかしながら、数日間の催事売上だけで終わってしまい、次回以降の継続的な仕入れや卸取引、異業種コラボレーションへと発展させるハードルは依然として高いのが現状です。

一般消費者の反応を見るテストマーケティングと同時に、商業施設や文化施設の仕入れ担当者、バイヤーと落ち着いて対話できる商談の機会をあらかじめ組み込んでおくこと。こうした二段構えの仕組みづくりは、小規模な地域事業者が持続的な販路を拓く上で有効なアプローチとなります。


台湾ビジネス事業部より

まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部では、「台湾の魅力が、ここに集まる。」をコンセプトに、台湾の社会・文化・産業の最新動向を丁寧にお届けしております。

台湾企業との商談支援や販路開拓、日中ビジネス通訳・繁体字翻訳など、単なる言葉の置き換えにとどまらず、文化的背景や地域文脈をくみ取った伴走型の支援を行っております。台湾の地域振興や産業連携の事例に関心をお持ちの事業者さま、日台交流やビジネス展開をご検討中の皆さまは、構想段階からでもどうぞお気軽にご相談くださいませ。

【お問い合わせ】
受付時間:日曜日〜土曜日 9:00〜17:00
ご相談方法:当社Webサイトのお問い合わせ窓口よりお気軽にご連絡くださいませ。


【参考資料】

本記事は、嘉義市政府文化局による公式発表資料(2026年10月)をもとに、まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部が地域産業支援および事業者連携の視点から構成したものです。


基本情報

名称まちのね合同会社 台湾ビジネス事業部
フリガナマチノネゴウドウガイシャ タイワンビジネスジギョウブ
住所187-0023 小平市上水新町1-17-18
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