まいぷれ東村山市・小平市・東大和市編集部
東大和市立第一小学校の校庭、西門から入った一角に「キンジローガーデン」と呼ばれる場所がある。
その中心に立つのが、二宮金次郎像だ。
この像は、今から85年前の1940年に寄贈されて以来、長く子どもたちを見守ってきた。しかし、本を持つ左手はおよそ30年前から折れて欠損したまま。修復されない状態が続いていた。
「このままにしておくのではなく、みんなで未来につなげたい」。そんな思いから始まったのが、「手をつなぐ金次郎再生プロジェクト」だ。
中心となったのは、第一小学校の子どもたちと、その保護者、卒業生、地域の大人たち。世代を超えて力を持ち寄り、1年をかけて取り組まれてきた。
このプロジェクトに大きな役割を果たしたのが、現代アーティストの池平徹兵さん。第一小学校の現役保護者でもある池平さんは、「すべてが主役のまま、互いを引き立て合う世界」をテーマに作品制作を続けてきた。
金次郎がもともと左手に持っていた『大学(だいがく)』という書物には、まさにそうした共生の理想が記されているという。
池平さんが目指したのは、単なる修復ではなく、金次郎の思想を今の時代に引き継ぐ再生だった。
欠けていた左手は、本を持つための手ではなく、人と手をつなぐための手へ。
「勤勉の象徴」として知られてきた金次郎像は、「共生の象徴」へと姿を変えていく。
制作費を集めるため、子どもたちは街頭募金にも立ち、市内外の店舗や公共施設には募金箱が設置された。また、6年生を中心に制作された「ミニ二宮金次郎」像が、市内各所に展示される取り組みも行われた。
授業の中で金次郎について学び、思い思いの姿を形にした子どもたち。
「手をつなげる金次郎は面白い」「自分の作品を見てもらえるのがうれしい」
そんな声も聞かれた。
折れた手は、失われたものではなく、新しい意味を生むきっかけだった。
長く校庭に立ち続けてきた金次郎像は、地域と子どもたちの手によって、再び未来へと受け継がれている。
現地の様子は以下のURL
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| 開業日 | 2025年06月04日 |
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