ソロモンの偽証　後編・裁判

主演：藤野涼子
出演：
板垣瑞生　石井杏奈　清水尋也　富田望生　前田航基　望月 歩
西畑澪花　若林時英　西村成忠　加藤幹夫　石川新太
佐々木蔵之介　夏川結衣　永作博美　黒木 華　田畑智子　松重 豊　小日向文世　尾野真千子
原作：宮部みゆき「ソロモンの偽証」（新潮文庫刊）
監督：成島 出
脚本：真辺克彦
音楽：安川午朗
撮影：藤澤順一
照明：金沢正夫
美術：西村貴志
録音：藤本賢一
編集：三條知生
企画・配給：松竹

【ストーリー】
前代未聞の“こども”による“こども”だけの校内裁判、遂に開廷。被告は、告発状によってクラスメート殺害の嫌疑がかけられた問題児。校内裁判の提案者である藤野涼子は検事として、彼の有罪を立証しようとする。対するは、他校生ながら裁判に参加する神原和彦。さまざまな思惑が絡み合う中、真相を究明しようと彼らは必死に奔走する。そして、裁判は思いもよらぬ人物の【偽証】で幕を閉じる。偽証の果てに、彼らが見たものとは―


【見どころ】
「死」の側面から中学生たちの暗い心情を描き出した、前編・事件。後編では「死」から「生きること」へと中学生たちの心情がシフトし、前編・事件の重々しい雰囲気を吹き飛ばす、感動のラストへ…

序盤は前編・事件の雰囲気を残したまま、重々しい雰囲気ですすんで行く。
が、中盤以降の裁判のシーンからは、中学生たちが前を向いていくことで、全体の雰囲気が徐々に明るくなっていく！！

前編に潜んでいた1つの嘘に藤野涼子が気付いた時から、物語がまさかの展開をみせる。その衝撃の展開は鳥肌ものだ！

ラストに向けて、中学生たちの言葉一言一句がこの作品のテーマを鮮明に描き出している。壮大なクライマックスには、作者、監督がこの作品に込めたメッセージが観客に伝わっていくことだろう。

その規模や内容から、関係者からは「前代未聞」と言われていたオーディション。そしてその中から選び抜かれた33人。この中から次世代を担う映画スターが誕生するかもしれない！

前代未聞の大プロジェクトとなったこの裁判を、ぜひ「傍聴」していただきたい。

Text by EISUKE