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Cute Movies

ショコラ ~君がいて、僕がいる~

俺たちは、ふたりで一つだ。

2017年1月21日(土) シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー<br>(c)2016 Gaumont / Mandarin Cinema / Korokoro / M6 Films
2017年1月21日(土) シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
(c)2016 Gaumont / Mandarin Cinema / Korokoro / M6 Films
ショコラ ~君がいて、僕がいる~

監督:ロシュディ・ゼム(「デイズ・オブ・グローリー」他出演)
出演:オマール・シー(「最強のふたり」)、ジェームス・ティエレ(「太陽と月に背いて」)、クロティルド・エスム(「黒いスーツを着た男」)、オリヴィエ・グルメ(「息子のまなざし」)他

ストーリー

20世紀初頭、ベル・エポック期のフランス。白人芸人フティットと黒人芸人ショコラによるかつてないコンビがサーカスで人気を集めていた。ふたりはパリの名門ヌーヴォー・シルクの専属となり、さらなる人気を得て一世を風靡するが、人種差別の根は深く、ショコラはその苦しみから逃れるように酒とギャンブルに溺れていく・・・。

記者の見どころ

奴隷の子として生まれ育ちながら、フランス史上初の黒人芸人としてスターに登りつめたショコラと、彼を支えつづけた相方のフティット。映画の祖・リュミエール兄弟の描いた感動の実話を映画化。ショコラを演じるのは、大ヒット作「最強のふたり」で黒人として初めてセザール賞最優秀主演男優賞を受賞したオマール・シー。誰よりもショコラの才能を信じた相方フティットを、チャップリンの実孫であるジェームス・ティエレが演じている。本国フランスでは「最強のふたり」を超えるコンビものの感動作として大きな話題となり、フランス芸能史から忘れ去られた存在だったショコラが再び脚光を浴びるきっかけとなった。

ともかく、主演の二人の俳優の演技が素晴らしい。ジェームス・ティエレはチャップリンの三女と結婚した芸人のパティスト・ティエレのもとに生まれ、ふたりが始めた「ヌーヴォー・シルク(新しいサーカス)」の舞台を4歳のときに踏んだという天性のパフォーマー。実際に1994年までサーカス・ツアーで各地をまわっていただけあって、道化師の演技がハンパない! その立ち居振る舞い、容貌に往年のチャップリンの姿が何度も重なって見えた。 どんなに人気が出てもさらなる笑いを追求し続けるストイックで孤独な道化師フティットに完全になりきっていた。
一方、100年前のフランスの偏見に満ちた社会の中で、芸人として大きな名声を得ることができても、根底にある黒人への差別の闇はどこまでも深かった。その中でもがき苦しみながらも、ひとりの人間としての生き方を追い求めたショコラの苦悩をオマール・シーは見事に演じ切っていた。
ある人物との出会いから自我に目覚めたショコラが、裕福な白人の娯楽のネタとして生きることに疑問を持ち始めたことがきっかけでコンビは解消する。それが不幸にも彼の人生の転落の始まりだったが、あのまま何も考えず、感じず、手に入れた名声と豊かさをただ享楽のために消費していく人生とどちらがよかったか?それは見る方の判断におまかせしたい。

一度は途切れたように思えた絆だったが、ふたりはどんなに時間が経過しても深いところで固く結ばれていた。最後に再会するふたりの心の交流に胸が熱くなった。
移民の子だったロシュディ・ゼム監督が自らの体験を重ね合わせ、歴史の中に埋もれて忘れ去られたショコラに光を当てようとした。その想いに共感して結集した俳優たちがともに創り上げた感動の作品。エンディングで流れるふたりの実際の記録映像は必見。笑えるはずなのに、なぜか泣けてくる。

TEXT by YUMI